2025.9.22
大きな節目、秋分のホリスティックケアと食養生
昼と夜の長さがほぼ同じになる「秋分」。
この日を境に、太陽は少しずつ力を弱め、夜の時間が長くなっていきます。古来より「彼岸の中日」と呼ばれ、あの世とこの世がもっとも近づく日とされ、先祖を供養する風習が受け継がれてきました。
宇宙の大きなリズムの中で、光と闇の均衡が訪れる瞬間は、わたしたち自身の心や身体のバランスを見直す良いタイミングでもあります。
澄んだ空気の中で、月や星がひときわ美しく輝く。天体のリズムと自分の呼吸がひとつにつながるように感じられる静かな季節の始まりです。
心身を調えるホリスティックケア
秋分は「陰陽の境目」にあたり、心の揺らぎが出やすい時期です。夏の疲れを引きずりながらも、これから深まる秋冬に備えてエネルギーを内側にたくわえる準備が始まります。
• 呼吸を深める時間を持つ
夜は窓を少し開けて秋の風を感じながら、腹式呼吸を意識してみましょう。自律神経のバランスが整い不安や緊張も和らぎます。
• 眠りの質を高める工夫
夜が長くなる季節だからこそ、ぬるめのお風呂にゆっくり浸かってから布団に入り、良質な睡眠で心身を整えます。
• 自然との接点を持つ
夕暮れの光を浴びながらの散歩は、体内時計をリセットし、気持ちを前向きにしてくれます。
秋分の食養生・おすすめ食材とレシピ
秋分の時期は、乾燥と冷えが少しずつ忍び寄るころ。夏の暑さで消耗した胃腸をいたわりながら、潤いを補う食材を取り入れましょう。
また陰の気が強くなるとどうしても気分が落ちやすくなりますので、食卓に楽しみや華やかさを意識して取り入れることもおすすめです。
• おすすめの食材
梨・ぶどう・いちじくなど秋の果実(潤いを与える)
れんこん・大根(呼吸器を守る)
さつまいも・かぼちゃ(胃腸を温める)
黒豆・きのこ類(滋養を養う)
秋分を彩る夕暮れプチパーティ
一年の中でも特に充実するのが秋の実り。
ひとりで静かに、あるいは大切な人と分かち合って、秋の夜長の始まりを祝うように少し特別な食卓を楽しんでみましょう。
1. ぶどうといちじくの赤ワインコンポート(ノンアルも可)
皮ごと食べられるぶどうや、甘いいちじくを軽く赤ワイン(またはぶどうジュース)で煮て、シナモンやクローブで香りづけ。冷やしても温かくしても◎。夕暮れの空の色と響き合う大人のデザートです。
2. 梨とヨーグルトのハニーパフェ
スライスした梨にヨーグルトを重ね、仕上げにハチミツとローストしたナッツをトッピング。乳酸菌で腸を整えつつ、梨の潤いが乾燥しがちな秋の喉をやさしく潤してくれます。
3. かぼちゃとセージの一口キッシュ
冷凍パイシートにかぼちゃのペーストとセージを合わせたフィリングをのせて焼くだけ。小さなキッシュは見た目も華やかで、甘いデザートとの相性も抜群。
4. さつまいもと黒ごまのスイートボール
蒸したさつまいもをつぶし、黒ごまと少量のメープルシロップを混ぜて丸めるだけ。手軽で子どもと一緒に作っても楽しい、ヘルシースイーツです。
________________________________________
●プチパーティをもっと心地よくする工夫●
- 窓辺やベランダで、秋の風を感じながらキャンドルを灯す
- 昼と夜が交わる時間帯に「いただきます」をして、季節の移ろいを体感する
- 温かいハーブティー(カモミールやルイボス)やホットワインを添えて、心身をゆるめる
秋分の夕暮れに小さなパーティを開くことは、宇宙のリズムと自分のリズムを重ねるような時間。ひとりでのんびりでも、誰かと分かち合っても、秋分を“祝う”感覚が心に潤いを与えます。
ぜひ、ほぅっと一息をついて、心を満たしてみてくださいね。
SHARE +
関連コラム
-
寒暖差が大きすぎる今秋。どう養生すればいい?
- 2024.10.18 | 季節のHolistic Care