2025.6.13
夏至、光が極まるとき。静けさを見つめるセルフケアを。
二十四節気の「夏至(げし)」は、1年でもっとも昼の時間が長くなる時期。太陽のエネルギーが最大となる6月21日頃、自然界は光に満ち、草木はぐんぐんと成長していきます。しかし一方で、これを境に少しずつ陽が短くなり、静かに陰の気が混ざりはじめる転換点でもあります。
外側のエネルギーがピークを迎えるこのとき、私たちの内側にも“熱”や“過剰”が生まれがちに。だからこそ夏至には、エネルギーを整え、静けさを取り戻すことが大切です。心と体を穏やかに調えるセルフケアを取り入れていきましょう。
夏至の食養生:内側の熱をやさしく鎮める
夏至の時期は、気温と湿度が上がり、体内にも余分な熱や水分がこもりがち。冷やしすぎず、巡りを保ちながら“鎮熱・排湿”を意識した食事がポイントです。
■おすすめの食材
- きゅうり:体内の熱をやさしく冷ます。
- トマト:利尿作用があり、水分代謝をサポート。
- 鶏ささみ:消化にやさしく、気を補うタンパク源。
- クコの実:温冷のバランスを取り、巡りをサポート。
- 大葉(青じそ):消化を助け、香りでリラックス効果も。
※クコの実について クコの実(ゴジベリー)は、中国をはじめとする東アジア原産の果実で、古くから薬膳や漢方に用いられてきました。βカロテン、ビタミンC、鉄分などが豊富で、免疫力のサポートやアンチエイジング効果も期待されます。
薬膳の世界では、クコの実は「身体をわずかに温めながら陰を補う」とされます。冷やす作用は控えめで、体の深部に滋養を与える性質があるため、夏の冷性食材(トマトやきゅうり)と組み合わせてもバランスを崩すことなく、補い合う関係として働いてくれます。
■レシピ:トマトとささみの冷製スープ クコの実添え
【材料】(2人分)
- トマト 1個(湯むきして角切り)
- 鶏ささみ 1本(ゆでてほぐす)
- クコの実 小さじ1(さっと洗って水でふやかす)
- きゅうり 1/2本(千切り)
- 大葉 2枚(千切り)
- 昆布だし 300ml(冷やしておく)
- 塩 少々
- オリーブオイル 小さじ1(お好みで)
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【作り方】
- 鶏ささみは酒少々を加えた湯でやわらかく茹で、粗熱を取って細かくほぐす。
- トマトは湯むきして角切り、きゅうりと大葉は細切りにする。
- ボウルに冷やした昆布だし、材料すべてを加えて塩で味を調える。
- 器に盛り、クコの実を飾り、お好みでオリーブオイルをひとたらしして完成。
火を使わずにさっぱりと食べられるこの一皿は、体にこもった熱を冷ましながら、胃腸にもやさしいケアフード。クコの実がほんのり甘く、彩りと滋養をプラスします。そうめんを加えれば軽めのランチにもなります。
夏至のセルフケア:光を浴びて、静かに整える
- 早朝の光を浴びて深呼吸 太陽が高くなる前の、やわらかな朝日を浴びながらの深呼吸。心身をリセットし、体内時計を整えるのに最適です。日の出が最も早くなる時期なので、いつもより30分早起きして、気温が上がる前にゆったりと散歩するのもよいですね。
- 冷湿布やハーブウォーターで熱を逃がす 首すじや足首などにラベンダーやペパーミントのハーブウォーターを吹きかける、あるいは冷湿布でクールダウン。こもった熱と心のイライラを静めます。
- 夕方の陰の時間に瞑想や香りのケアを 陽のエネルギーが少しずつ陰に転じる夕方。静かな時間に瞑想や、ぬるめのお風呂にヒノキやサンダルウッドなどウッディ系の香りの精油を垂らしてゆったりとつかるのもおすすめです。
まとめ
夏至は、自然界の光とエネルギーが極まるとき。同時に、自分の内側にも熱がたまりやすい時期です。巡りと鎮静を意識した食事や、静けさを取り戻すセルフケアで、内外のバランスを調えましょう。
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